第4回WEB授業~プロスペクト理論~
プロスペクト理論とは、FXに携わっている人のメンタルや問題意識に関わるものであり、自分の中の別人格や本能として存在している。この本能は生存本能であり、現状維持を好んで変化を嫌い、未来の不確実なことよりも今を維持しようとする。
ソースに基づいたプロスペクト理論の要点。
プロスペクト理論には大きく分けて快楽思考と苦痛回避、損失回避の二つがある。
快楽思考は、悪魔の囁きのように「やっちゃえよ」とポジションを持たせようとする。ランダムな勝利によるドーパミンや快楽を求め、取り逃したくないという欲からリスクへの意識が弱くなる。
損失回避は、痛みや苦痛を嫌い、損切りなどの確定的なダメージを避けようとする。過去の損切りやトラウマ級の悪夢の記憶から、ポジションを取らせないように感情を揺さぶってくる。
プロスペクト理論は脳内に直接攻撃してくるため回避不可能であり、必ず聞こえてしまう。怖い、不安といった感情を引き起こす。感情の揺さぶりが効かなくなると、あたかも冷静に判断している自分であるかのように、それっぽい言い訳、合理的な正当化を囁いてくる。これは直感の真似事であり、実際は欲や期待に基づいた言い訳に過ぎない。
トレードへの影響として、過去の記憶からエントリーを怖がらせる一方で、ローソク足が伸びるのを見て焦って容易なエントリーをさせようとする。含み益が減る時のダメージは、利益を得る喜びの約2倍から4倍も辛く感じるため、プラスのうちにポジションを閉じようとさせる。損切りを回避しようとするのは自己の先延ばしであり、ストレスによって幼稚な対処をしてしまう退行現象。
プロスペクト理論の声をゼロにすることはできないが、その声を小さくすることは可能。「自分のメンタルが弱い」ではなく「プロスペクト理論が攻撃してきている」と言語化し、自分と切り離して捉える。感情が出ている時は冷静な判断が難しいため、その時の思考と感情を記録し、後で自分を客観的に知るためのツールとする。
過去の自分に引っ張られるのではなく、「3年後の成功している自分」を相談役にして、今の自分と本能を含めた3人で会議を行う。結果ではなく、ルール通りに行えたかという過程を評価し、自分を律していく。プロスペクト理論というエネルギーに対し、反対思考のエネルギーを何度も自分に言い聞かせて強めていくことで、本能の力を弱めていく。
プロスペクト理論は「近所のお節介で無責任なおばちゃん」のような存在。声は聞こえてくるが、自分が成長して大人になれば受け流し、その無責任な指示に従わない選択ができるようになる。
まとめ・感想
・自分も過去に、利確位置をあらかじめ決めてエントリーしていたのに、含み益が出たことで「この利益を失いたくない」という気持ちが強くなり、利確目標に届く前で半分決済してしまったことがあった。
そのときは、リスクを抑えるために冷静な判断をしたつもりだったが、その後、価格は利確目標まで伸びていき、「ああ、やっちまったな…」という感覚だけが強く残った。
今振り返ってみると、あの判断は相場を見て決めたものではなく、含み益が減ることへの怖さに反応した結果だったんだと思う。
冷静に考えているつもりでも、実際にはプロスペクト理論にしっかり振り回されていた判断だったと今回の動画を観てわかった。
・プロスペクト理論とそうではない思考の判断の堺って何だろうと思ってChatGPTに聞いてみた。
2025.12.23
結果が出ていない今の状況は、余計にプロスペクト理論が顔を出しやすい状況なのかもしれない。eitaさんが言っていた「メンタルを先にやってから、テクニカルを」っていうのはこういうことなのかな。
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